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バセンジー犬をこよなく愛するあけんのブログ。 花&柚&くららの召使いと化し神戸の山奥からガウガウブログを配信中… 2013年末からファラオハウンドのラルゴも仲間入りデス。 

   
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How could you? 犬を愛する全ての人へ
今回のレスキューもご覧下さい(2009.10.28現)


レスキューに関連してこちらを・・・

外国のものです。とあるワンコの一生です。

安楽死をさせられたワンコの目線からのお話です。

現実にたくさん起こっているコト、海外でも日本でも。

日本では、もっと残酷な方法での処置になります。

その現実を知ることも大切なことだと思い、UPします。

どうぞ、皆様にも、なんらかの気持ちが生まれますように・・・




■著者から一言■

わたしが「どうして?」を書いたとき涙を流したように、

あなたもこれを読んで同じく涙を流してくれたのだとすれば、

それは、毎年アメリカとカナダで死ぬ何万匹ものペットたちに捧げられた涙です。

非営利目的であれば、著作権を明記してこの話をぜひ配信してください。

動物保護センターや獣医のウェブサイト、ニュースレターなどで、

動物は私たちの愛情と暖かい世話を受ける権利があること、

どうしてもペットを手放さなければならない場合、

他にいい飼い主を探してあげるのは私たちの責任であること、

すべての生命は大切であること、を伝えてください。

無意味な殺しを止め、捨てられるペットが増えないようにするためにも、

去勢キャンペーンに協力してください。
ジム・ウイリス


犬を愛するすべての人へ      原作・ジム・ウィルス


あのころ。

あなたはいつもわたしを見て笑ってくれましたね。


まだわたしは小さくて、抱かれたら胸にうずもれるくらいで。

あなたの足もとで飛び跳ねたり。

あなたの手を噛んでいたずらしたり。

あなたの口笛を聴いて首をかしげたり。

あなたの目を見ながら「クーン」と鳴いたり。

赤い首輪を買ってくれて、「うちの子」とわたしを呼ぶあなたといることが、

うれしくてしかたなかったのです。
 

けれどときどきわたしは「いけない子」になりました。
靴やクッションをボロボロなるまで噛んで。

じゅうたんの上でおしっこをして。

するとあなたは決まってわたしの鼻元で指を当てて、きびしい顔でこう聞くのです。

「どうして?」

でもすぐにニコリと笑ってわたしをあお向けに転がし、おなかをなでてくれましたね。
 

あなたの仕事はとても忙しかったから、大事なわたしのしつけには長い時間がかかりました。

それでも、ふたりでがんばってきましたね。

あなたの仕事に出かける前は、ふたりでゆっくり散歩です。

夕方になれば、陽だまりで鳥の声を聴いてうとうとしながら、

仕事を終え疲れて帰ってくるあなたを待ちました。
 

休みの日には、公園にいったり、ドライブにいったり、

たまにはアイスクリーム屋さんに寄ったり。

「アイスは犬にはよくないんだよ」と言ってコーンしかくれなかったけど。

夜になればあなたのベットにもぐり込みます。

すぐに暑くなるから枕もとに顔だけだして。

耳もとであなたが話しかけてくれたのは、胸に秘めた将来の夢、誰にも内緒だった初恋。

そのことばのひとつひとつをいまでも憶えています。

そんな夜、

「ああ神さま、わたしなんて幸せなんでしょう。これ以上なにも望んではいけませんよね。」

そう思いながら眠りにつくのでした。


でも。


少しずつ少しずつ、

あなたの見ている方向が変わっていきました。

わたしの姿から、高い目標の仕事や出世へと。長くなる、仕事にかける時間。

増えていく、仲間と語り帰らない夜。

それでもわたしはずっとあなたを待ちました。

あなたが家にたどり着けば、けしてグチなどこぼさずにはしゃぎ回りました。

落ち込んだり傷ついたりしている姿を見れば、すり寄ってあなたの手を舐めてなぐさめました。

そしてまちがった決断をしたことに気づいても、黙ってあなたについていったのです。

そう、あなたが恋に落ちたときにも。

「どうして?」

とは訊かずに。


その女の人はあなたと違ったところがありました。犬が好きではなかったのです。

それでもわたしは、あなたの奥さんとなった彼女を家に迎え入れじゅうぶんな愛情を伝え、

言うことも良く聞きました。

あなたの幸せは、私の幸せだったから。
 

やがて、またひとり家族が増えました。

赤ちゃんが産まれたのです。透きとおるようなピンク色の肌!

なんともいえなしミルクのいい匂い!

胸をしめつけるように響く泣き声!

すっかり赤ちゃんの虜になってしまったわたしは、かたときも離れずにかわいがりたいと

願いました。

それなのに。そのかわいい赤ちゃんとわたしは、まったく触れあえなくなってしまったのです。

奥さんといっしょにあなたまでもが、赤ちゃんを傷つけるのではないかと心配して、

わたしを遠ざけました。
 

赤ちゃんの見えない別の部屋とケージの中で、一日のほとんどを過ごすことになってしまった
わたし。

泣き声すら聞こえてきません。かまうことが許されない囚われの身。

ああ、愛おしい赤ちゃんに会いたい。そう考えながらドアばかり見ていました。

赤ちゃんが少し大きくなり、やっといっしょに過ごすことを許されました。

すると、ほんとにすぐ、ふたりは友達になり、赤ちゃんはよく、わたしにかまってきました。

背中の毛にしがみついてよろよろとつかまりだちを。

マシュマロのような指でひげをひっぱり。濡れた鼻に何度も何度もキスをして。

大きな耳をめくってわざと大きな声で叫んだり。

もし、このかわいい生き物に危機が訪れたならば、わたしは命がけで守ったことでしょう。

それほどわたしは子どもの何もかもが好きでした。特に、子どもに触られることが。

なぜならば、そのころあなたはもう、めったにわたしに触れようとしなかったから。

わたしは夜ごと子どものベットにもぐり込みました。

昔、あなたのベットにもぐり込んだように。そしてあなたから聴いたのと同じく

子どもらしくどんどんふくらむ将来の夢や、あなたのお母さんにも言えない悩みを

聴くのです。

そうしながらふたりがいっしょに待っていたのは、夜が更けると通りから聞こえてくる、

あなたが車をガレージに入れる音でした。
 

ぼろぼろになったわたしの写真を財布からだして、「犬を飼ってるんです」と、

人にうれしそうに話をする。それが昔のあなたでした。

「犬をかってるんですか?」と訊ねられれば、「ええ」とぶっきらぼうに答えて

話題を変える、それがいまのあなたです。

わたしにお金がかかるのをもったいない思いはじめた、あなたのそんな心も、

わたしは感じています。

あなたの中でわたしの存在が変わったのでしょう。「あなたの犬」から

「ただの犬」へと。

 
別の街で、仕事の大きなチャンスをつかんだあなたは、その希望に満ちたスタートを

切るための新居、引越し先を探しています。

「あなたの家族」にとってそれは喜ばしいことです。

あなたは、一歩一歩、夢に向かって近づき、奥さんと子どもは頼もしそうにその姿を見ている。

でも、かつて、あなたがその夢を語っていたころ、わたしがたったひとりの家族だったということを、

あなたはいま、思い出しているでしょうか。
 

奥さんが手に持ったチラシに書いてある、「 ペット禁止 」の文字。
 

ひさしぶりに車に乗せてもらいワクワクしたのは、ほんのつかの間。

すぐに車が大きな建物に着いて中の部屋に向かう、あなたと奥さんと子ども、そしてわたし。

そこには何かの係らしい女の人がいて、渡された書類を書き終えたあなたは言いました。

「こいつにいい家を見つけてやってくださいよ」

女の人は、肩をすぼめ少し眉間にしわを寄せ、とがめるような目でちらっとあなたを見ました。
 

彼女は知っていました。

たとえ血統書がついていても、歳をとり連れてこられた犬がたどる運命を。

ここには犬や猫たちの孤独と絶望がたちこめていました。

嗅いだことのない匂いとともに。

アニマルシェルターは静かです。
 

「だめ!パパ、ぼくの犬だよ、連れていかせないで!お願い!」

突然、子どもの叫び声が響きわたりました。

わたしに向かって飛んできて抱きついた子どもの指を、あなたは、一本一本、はがそうとしています。

あなたが買ってくれた、鮮やかな赤の首輪から。
 

わたしは気がかりでした。子どものことが。

あなたがいま、わたしや家族の前でしていることで、子どもが学びとるものは何でしょうか?

友情?忠誠心?責任?愛?

それとも生きとし生けるものの尊い命について? 聞いてみたいのです。 あなたに。

「首輪とリードは持ち帰れますけど?」

首を振って係の女の人の申し出を断ったなたは、わたしに視線を合わせず出口に向かいました。

「さようなら」を言わずに。言わせずに。

あなたが去った部屋に係の女の人がもうひとり入ってきました。

最初は黙ってわたしを見下ろしていましたが、しゃがみ込むとわたしの目を見て、

誰に言うともなく静かに口を開きます。

「引っ越すことなんて、たぶん何ヶ月も前からわかっていたはずなのにね」

もうひとりの人がわたしの背中をなでつづけます。

「別の飼い主を探そうとはしなかったのかしら」

ふたりはわたしの両側で顔を見合わせると、うつむき、深くためいきをついてから、つぶやきました。 

「どうして?」

わたしの檻の中での暮らしが始まりました。

最初のころは、誰かが檻の前を通るたび、毎回毎回すぐに飛び起きて見にいきました。

「あなたが考え改めて、わたしを迎えにきてくれるかもしれない!」

そう思って檻に走り寄るのです。これはすべて悪い夢に違いない。

そう信じながら過ごしていました。

そんな日々続き、わたしの心はだんだんと弱っていって、あなたが来てくれることは、

心のどこかであきらめていきました。

それでも今度は、

「誰かやさしい人がわたしを気にとめ助け出しに来てくれたのかもしれない!」

まるでそう自分に言い聞かせるように、檻のすき間から鼻先を出してしまうのです。

けれど、子犬たちがはしゃぐ姿を見て悟りました。

歳をとったわたしでは、とうていかなわないと。

シェルターに犬を見に来た人たちを前に、連れて帰ってもらえるかもしれないことを、

知ってか知らずか、無邪気に飛び跳ねる生まれて間もない命。

そのときから、わたしは檻の奥に引き込み、

そこから動かずにじっとしていることに決めたのです。

職員さんたちはわたしたち仲間の犬や猫みんなに、せいいっぱい、心からやさしく接してくれて、

食事もじゅうぶんに与えてくれました。

でも、わたしはもう何日も前から、完全に食欲を失っていました。


そんなある日の夜。


係の女の人がわたしの檻に近づく足音が聞こえました。

檻が開き、彼女に連れられてわたしは別の離れた場所へ。

廊下を進むうち、仲間の声も聞こえなくなりました。

入った部屋にはテーブルがひとつだけ。

彼女はわたしをやさしくテーブルの上まで抱き上げ、耳をなでながらささやきました。

「何も心配いらないのよ」

わたしの心臓はドクンドクンと高鳴っています。

そして、彼女の顔を見上げたその瞬間、わたしはすべてがわかってしまったのです。

あなたの気持ちひとつひとつが、手にとるようにわかっていたのと同じように。

これから果たさなければならない役目のせいで、彼女の心が深く重く沈んでいるのだと

いうことを。

すると同時にわたしは安らぎを感じました。

彼女は頬に一粒の涙を流し、わたしの前脚をやわらかく持ち上げて、ていねいに止血帯を

まいています。わたしは、昔、あなたの手を舐めてなぐさめたように、

彼女の手を、そっと舐めました。

彼女はゆっくりと静かに息を吸い込むと、わたしの目をみずに、

注射針をわたしの前脚に刺しました。
 
チクリとした痛みとともに、ひんやりとしたものが入ってくるのがわかりました。

急に強烈な眠気が襲ってきます。

冷たいテーブルに頭をつけ、横になって彼女を見ると、今度はわたしの目を見ています。

今度は頬の涙は一粒ではありません。わたしは、そのやさしい目をのぞき込んで、

こうつぶやきました。

「どうして?」
 
「ほんとうにごめんなさいね」

彼女には、犬のことばがわかっていたのでしょう。

横たわったわたしの顔に頬をすり寄せ、包み込むように両手で抱いてくれました。

あたたかい。

そして、ゆっくりゆっくり、ことばを続けます。

「わたしの役目は、あなたをもっといいところへ送ってあげることなの。

そこではね、ほったらかしにはされないの。

いじめられたりしないし、捨てられたりもしない。

あなたやわたしがいるこの世界よりずっと、愛と平和に満ちたところなの」

彼女の声が遠くでここちよく響いています。
 

声が出なくなったわたしは、最後の力を出してしっぽを一度パサリと振りました。

こう伝えたくて。

「どうして?」

は彼女に言ったわけではないのだと。
 

それは、あなた。

愛するわたしのご主人への問いかけなのです。
 

わたしはあなたを想っていました。いつどんなときでも。

これからもあなたを想いつづけることでしょう。

そして、永遠にあなたを待ちつづけます。

ずっと、ずっと、ずっと。
 

あなたが人生で出会うすべての人が、わたしと同じくらいあなたに誠実でありますように。

あなたが 「どうして?」 と誰にも訊かなくていいことを願って。
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