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バセンジー犬をこよなく愛するあけんのブログ。 花&柚&くららの召使いと化し神戸の山奥からガウガウブログを配信中… 2013年末からファラオハウンドのラルゴも仲間入りデス。 

   
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ファンコーニ症候群 part115 尿糖出たり出なかったり2
part14にUPした内容に、ゴントー先生からのお返事頂きました
今回の話題のベースはこちらのトピックスから出たお話しの延長です。

P1060519.JPG

みんな近くで寝ててもガウリーがなくなった平和な我が家…

いつも先生とコンタクトを取ってくれているくるみママが、『ゴントー先生に久々に連絡するんだけど、質問あれば一緒に聞くよ』と声を掛けてくれたありがたいことである さっそく、BBSで気になっていた話しを質問に加えて貰いました

* * * * * * *

発病から10ヶ月たっているが尿糖は出たり出なかったりである。
この子は兄弟バセンジーが先に発病をしていたので、早い段階から自宅で尿検査をしており、尿糖を確認された時はすぐに血ガス検査をし、そして重曹も論文の算出表に当てはめ計算し、もちろん最初から投与している旨を前置きとし、最近の血液ガス検査でHCO3がマイナスの結果が出てしまい、かかりつけの獣医さんより、投与量を増やす指導を頂いた。

(当初ワタシは初期の段階では尿糖が出たり出なかったりと解釈していたので)

この状態は、初期の状態をキープ出来ているのかどうか?尿糖は余り出てないのに、HCO3がマイナス数値は、症状が進んでいるのか?という感じの質問にして貰った。

もちろん、解りやすい英語に治して貰うので、言い回しはくるみママにまるっとお任せ
* * * * * * *
さて、お返事しばし待ちますか・・・と思いきや、翌日にはお返事を頂くことが出来、さらにはサクッと翻訳して送ってくれたくるみママ感謝感謝

ゴントー先生のお返事は、尿糖が出たり出なかったりは、もぅ診断がおりた後は気にするモノではなく、尿検査もあまり関係ないとのこと。

 

This basenji, a boy named Buddy.  Below is the third blood test result for him. Not too bad at all, but you realize they did an ARTERIAL puncture, instead of just VENOUS blood. Arterial is MUCH more dangerous and painful, and with Fanconi there is NO need for it. Tell them, please, next time just do plain, venous blood...NOT arterial.
悪くない数値です。 しかし、只の静脈血液ガステストだけではなく、動脈穿刺しているようですね。 動脈穿刺はとても危険な採取法で痛みを伴います。 ファンコーニの検査では必要ありません。 次回は通常の静脈血液ガステストをしてください。

Ph 7.399
PO2 73.8
PCO2 30.7
HCO3 -18.6
O2sat 95.0
BE -5.0
 
His home vet recommended increasing the sodium bicarbonate dose to 7000mgs from previous 3500mgs.  This is based on the table in your protocol. Please tell them that in a year or two, I will be publishing a NEW protocol, based on all we have continued to learn. It will be much simpler and based only on the HCO3 number. I agree, we SHOULD go up on the dose, but not that much. Maybe going up to 4500 mg instead of 3500 mg.
 
1から2年でプロトコールを更新する予定です。 これまでに学んだ事を全て盛り込んだ新しいプロトコールの出版ですし、もっと簡素化された内容です。 重曹の量を上げることには賛成です。 しかし、そんなに上げないでしょう。 現在3500mg(3.5g)でしたら、4500mg(4.5g)が適量です。

The question from Buddy’s owner is that his urine glucose check shows not consistent.  One time shows negative and the other time positive.
Once we are treating Fanconi, the urine glucose level indicates NOTHING of useful information. It goes up and down many times a day, from what has been eaten and metabolized.
 
ファンコーニの治療を開始したら、尿糖の検査はあまり意味がありません。
1日中変動します。 


We thought this kind of results may be seen in the early point of Fanconi but not in his degree, although we are not sure if we understood the Fanconi as much as we can say anything.   So, our question is that based on his +/- urine glucose check result, can you say Buddy is still in the very early point in Fanconi syndrome, or have you seen the similar case with other basenjis and can you say Buddy’s condition is also slowly progressing? Those urine findings mean NOTHING. Seriously. Only the blood values give real information once we have a diagnosis and his values are pretty good, overall. We can improve them a bit, perhaps, but I see nothing worrisome at all.

尿糖の検査結果はあまり意味を持ちません。VBGTだけが必要な情報を得る検査です。バディー君の値はとてもいい状態です。
心配する要素は見えませんが、もう少し状態を良く出来るように提案できるかも知れません。

If you think the urine sugar is just a reference but not as important as the other values from VBGT, we will just not bother too much for his case. Once a diagnosis is made, we never bother checking urine sugar again, in our dogs.  

一度診断が下りたら、尿検査の結果について考慮する事はありません。


※赤字の文字が、ゴントー先生の回答・翻訳文面です。 


とのお返事でした・・・いつもながらに、先生の竹を割った様なお返事に感無量っ 先生から良い状態と言ってもらえてホントバディー君ヨカッタと心から思う ワタシもうれしーっ

ここで、余談に走りますが、ファンコーニ症候群の診察て・・・そうなんですお気づきの方は既にお気づきかと思いますが、検査結果だけで知識有る先生には的確な指示を出して頂けるんですだから、我が家のかかりつけ獣医のクーパー動物病院 黒田先生も、『患畜を診ないでも血液検査結果(かかりつけ病院で血液ガス・必要な血液検査項目をして)だけを持参してもらえたら治療の指示が出せるので、遠方のオーナーさんでなかなか一緒に来れない子は、オーナーさんだけでもOKなのよっと』って言ってくれます

この病気は遺伝病・認知度が低い病気・治らない・普通の動物病院では治療(血液ガス検査)ができない・・・とマイナスイメージが先行していますが、純粋なファンコーニ症候群であれば、他の病気よりよっぽどケアしやすい病気であることを、知って欲しいです…

又、今までや今回のゴントー先生のお話しを考えていると、“尿に糖が出たバセンジーであるならば、ファンコーニ症候群の発病を受け止め、迷いを捨てて治療をはじめるべし…”は真っ先にご理解頂きたいコトであり、又、“診断がおりたらあまり尿検査の結果について色々悩まなくてイイ”ってことだすネ。“必要なのは血液ガス検査と血液検査”

もちろん、目で解る症状もしかり、血液検査などでなんらかの病気が懸念されれば、尿検査も必要に応じて他の検査も必要になってくるかと思いますが、純粋に他の病気を併発していないファンコーニ症候群の状態を安定できていれば、余計なコトは考えなくていいよってコトですね(信頼出来るかかりつけ獣医さんへお任せで

で、ここで誰もが思うコト…発病を余儀なくされるなら、軽い症状でキープしたいと、言うのが本音かと思います
それを思うのであれば、どうぞ、時間をおかずして発病を認めてください。

尿に糖が出たけど、発病を認めたくない・様子をみる・という判断をされたら、そのキープ出来るかも知れないチャンスは、どんどん低くなってしまいます。そしてその現状に慣れてしまって時間が経てば、治療のタイミングを逃し、症状が一気に進んでしまうかも知れません。残念ですが、ワタシの知るこの病気で他の病気を併発し、亡くなってしまわれたバセンジーの年齢は6~8才前後です

どうぞ他の病気を併発させない為、純粋なファンコーニ症候群のままで安定した状態をキープさせる為、一度でも尿に糖が出たらファンコーニ症候群と思って、迷わず治療をはじめること…それでも先に事実確認をされたければ、DNA検査や血液ガス検査をしてとにかく前に進んでくださいなにもせずして、改善を期待する…それは絶対ムリですからっ

何度も同じ話で申し訳ありませんが、ただ、ただ、初期の発病を見逃さずキャッチ出来れば、上にも書いたとおりこの病気は気楽につきあえるんです食事も検査も、治療に必要な内容が決まれば、なにも難しいことはありません。

ファンコーニ症候群の安定した状態であれば、日頃のケアは、とにかく出ていく栄養を食事で補えばいい(食事制限がない)、血液ガス検査さえ出来たら重曹の量を決めることが出来、同じく食事に足して(もしくは別で)朝晩与えればいい、これが早い段階だと重曹の量も少なく尚ヨロシ又、良好状態であれば診察・検査は半年に一度でいい、治る病気ではないが、一生このまま安定した状態をキープ出来れば寿命を早めるなどという心配はない


であります。 ふーっ 又長いけどまだ続きます


最後に…

重曹って与えても大丈夫?と悩まれている方。

この病気では、重曹(HCO3)投与は最重要項目です。これを与えないでいると、体が常に酸性状態(アシドーシス)になってしまいます(ここで詳しくはアシドーシスのコトは書きませんが…)

重曹=胃薬…のイメージが強いかと思いますが、確かに胃酸を中和してしまうので消化の妨げになると思われたら、食事とは別で与えることをオススメします。
他、注意点として、重曹はアルカリ性食材なので体液をアルカリ性にします。
よって、体内でHCO3-が十分足りておれば余分なHCO3-はオシッコに出ます。それはphが常に高く(アルカリ性)出るということです。アルカリ尿になると今度はストラバイト結石の心配がなされますが、ファンコーニ特有の多飲・多尿を考慮すれば、頻繁に尿路洗が行われるのでストラバイト結石の心配は低い。むしろ、常に糖が出ている為、膀胱内や尿道、尿の形成に関連される各臓器内が細菌の好む環境になりやすく、膀胱炎や尿道炎など他の心配があるので、日頃の尿チェック(頻度や尿量・色や臭い等をみて変化を見逃さない)は気をつける。(よって、重曹を与えてる場合の尿phは全く気にしないでイイ

重曹は薬局で売ってます。安価ですので、懐に優しいです
錠剤・粉剤どちらでもかまいませんが、純度に気をつけてください。なるべく100%のものを使用し、100%未満であればその足りてない%分をプラスしてくださいネ。

以上、ながながシツレイしました~
最後までお読み頂き、感謝致します


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