バセンジー犬をこよなく愛するあけんのブログ。 花&柚&くららの召使いと化し神戸の山奥からガウガウブログを配信中… 2013年末からファラオハウンドのラルゴも仲間入りデス。
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ファンコーニ症候群 part238 乳酸(ラクト)リンゲル液について
【ご連絡:3月15日(土)久しぶりのバセンジーオフ会開催デス
】
【ご連絡:企画ブログと通常ブログを統一します。3月ドッグセラピーは締め切りました。
】
【ご連絡:ホームページアドレスの変更のお知らせがございます
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ようやく、ファンコーニシリーズ続きです
今までファコーニ症候群につかう輸液(点滴)には、
乳酸(ラクト)リンゲル液は絶対に使うなと
ファンコーニ治療サイト&ブログでお伝えしてきましたが
安定しているファンコーニ症候群の患犬には使用出来るだろう・・・
と言う理解に至りました
理由を以下に続けますネ
はてさて、私の解釈で説明できるかなぁ~
ちょっと不安~~~~~~~~~~~~~~~
ラルゴ、生肉デビュー
しっかり噛むんやで
by花

【ご連絡:企画ブログと通常ブログを統一します。3月ドッグセラピーは締め切りました。

【ご連絡:ホームページアドレスの変更のお知らせがございます

ようやく、ファンコーニシリーズ続きです

今までファコーニ症候群につかう輸液(点滴)には、
乳酸(ラクト)リンゲル液は絶対に使うなと
ファンコーニ治療サイト&ブログでお伝えしてきましたが
安定しているファンコーニ症候群の患犬には使用出来るだろう・・・
と言う理解に至りました

理由を以下に続けますネ

はてさて、私の解釈で説明できるかなぁ~

ちょっと不安~~~~~~~~~~~~~~~

ラルゴ、生肉デビュー

しっかり噛むんやで

何から書き始めたらよいのやら…
復習がてら、同じ内容を繰り返しますが
ファンコーニ症候群で他の病気をも併発した場合
どちらかの病気の治療ばかりしても最善の治療にはなりません。
間逆になっても、ベースにファンコーニ症候群であることを加味して
治療しなくては、いけないのです
くららの最後でも書いていますが、腎不全を例にしますネ
腎不全の治療ばかりをしても最善な治療と言えず
、
ファンコーニの治療だけをしてもベストな治療と言えず
、
腎不全の治療をしつつ(通常の腎不全ではしない) ファンコーニ対策のケアも
取り入れなければ、 ファンコーニ症候群+腎不全の治療とならない理由。
まず、 腎不全とは…から復習します。
腎不全とは、腎臓が血液から老廃物を取り除くことができなくなっている為、
血液中の毒素が徐々に蓄積される状態です。(急性や慢性があります。)
ダメージが出ている部位は主に糸球体という部位になります。
治療の方向は
1.尿毒症物質の取り込み制限
2.残存している腎機能の維持
3.別経路からの尿毒症物質の排泄
です。
1.は食事制限のこと
尿毒症の元となるたんぱく質を制限します。
他に(腎不全では)カリウムやリンの制限(電解質)も含まれます。
2.腎臓は沈黙の臓器と言われるほどがんばりやさんで
血液結果(腎不全)に現れる頃には、すでに70%~75%の機能が
低下している状態と言われています。
なので、残りの25%~30%の正常な腎機能が
悪化しないように心がけなくてはいけないのです
3.これは、腸で毒素を吸着して便に出す薬(クレメジンなどの経口吸着剤)や
他、人間で言う人工透析のことです。
これにファンコーニ症候群の治療を取り入れるとなると
間逆のケアを取り入れなくてはいけなくなってきます。
(こちらも上記の1.2.3.に当てはめて↓↓)
1.沢山の栄養が尿から出て行きます
もれなくたんぱく質も出てしまいます
純粋なファンコーニ症候群の治療は 、体・筋肉をキープさせるために、
高たんぱくな食事
を心がけなくてはなりませんし、
栄養を補正するために、高濃度な栄養の補給
も必要なのですが、
腎不全を併発すると尿毒症を悪化させないよう、尿毒症物質を制限しなければいけません
なんとも、痛し痒しな問題にぶち当たります
何度も書きますが、ここで腎不全のケアだけを優先させてしまうと、
ファンコーニ症候群の症状(栄養が補正されない)が悪化するため最善のケアとはいえません。 反対に、ファンコーニのケアだけをすると腎不全は悪化してしまいます。
腎不全・ファンコーニ、どちらかだけを優先させて治療しても
決して▲にも、まして◎のケアにも、ならないのです
では、どうしたらよいのか?
これは、血液ガス検査と血液検査の結果を取り入れながらになります。
純粋な腎不全ケアほど、たんぱく質制限をしてしまっては足りなくなくなりますし、
かといって 純粋なファンコーニケアほどにたんぱく質を足してしまっては、
腎臓にかなりの負担(どころか、尿毒症で寿命を縮めます。)をかけ
腎不全は悪化してしまいます。
よって、腎機能の状態を把握できる血液検査と尿検査
ファンコーニ症候群・アシドーシスの状態を把握できる血液ガス検査は
必ず必要な検査になります。
症状が進行すればするほど、血液ガス検査は必ず、必ず、必要です。
2.腎不全でダメージが出るのは糸球体といわれる部位、
ファンコーニ症候群でダメージを受ける部位は近位尿細管と言う部位、
このダメージが現れる部位の違いによって、間逆のケアが必要になるのです。
3.吸着剤の使用ですが、吸着剤を使用すると、
ファンコーニケアで必要なせっかくの栄養(カリウムなど)をも
吸着して便に出てしまいます。
腎不全では、控えなければとされるたんぱく質・カリウム・リンなどは
ファンコーニ症候群を持っていれば腎不全であっても
血液検査で低い(もしくは足りてない)結果が出ます。
摂取を控えたほうが良いものと承知の上ですが、
摂取しなければいけないと言うことです。
▲の状態がいかに長くキープできるか…が、イコール寿命になります。
(と、私は思います。)
こうやって、ファンコーニ症候群であり腎不全になってしまった場合や
他の病気になってしまった場合は、必ずファンコーニ症候群のケアをないがしろにせず
両方の病状の中間を行けるような治療をして欲しいのですが、
ここで、ようやく腎不全の治療で根幹となる輸液(点滴)のお話に入ります。
主治医の黒田先生に伺ったお話と、その後私なりに調べた内容を書きますので
後者の部分で解釈が間違っていたらスミマセン。 ワタシが理解できた時に訂正します
では、今でも十分長いのですが、もぅ少しお付き合いください。
上記にも書いている
輸液(点滴)の種類は色々とあり、患畜の状態に合わせて獣医さんの判断により使い分けられるかと思いますが、種類としては体液と浸透圧が丁度になる0.9%の食塩水でできている『生理食塩水』や、生理食塩水にカルシウムとカリウムが追加された、ただの『リンゲル液』。
他に、体内で生産される“酸”の中和をする為に乳酸や酢酸が添加されたのが『乳酸リンゲル液』・『酢酸リンゲル液』などです。(酢酸リンゲル液は、乳酸リンゲル液にかわるものという表現がされているサイトもありました。)
これらは主要な電解質(Na+、K+、Ca2+、Cl-)だけでなく、酸塩基平衡まで考慮して作られているとの事で、その為、腎不全になると体内で崩れる電解質や栄養・水分の補充に使われます。
さて、ここからが正念場です(爆)表現に悩んでた文面に入ります~頑張らねば
ファンコーニ症候群は、症状が進むとほぼ腎不全を併発してしまう様な気がします。
純粋なファンコーニ症候群のまま年を老い、寿命をまっとうできるに越したことはないのですが、どうやら今まで亡くなったファンコーニバセンジーちゃんのの死因を思い返すと、くららも含め腎不全の合併がトップと言っても過言でありません。
腎不全は腎不全でも、急性か慢性かの違いはあれど…です。
くららの場合はブログにも書きましたが、腎不全になりましたが輸液療法はしていません。
悪化しながらも輸液に頼らないでいれたのですが、頼る頼らないを判断する頃には、一気に崩れ出し、おしっこを作る機能が先に弱ってしまっていたから…おしっこが作れなければ、輸液療法は出来ないのです。
ちょと、話は脱線しました
ファンコーニ症候群で腎不全の場合、輸液療法が必要になるというお話に戻りますが、
通常、乳酸リンゲル液の特徴は『乳酸』が肝臓で代謝されHCO3-(重炭酸イオン)になる為、アシドーシスの予防が出来るという目的で利用されます。
脱水による水分補充と電解質の補充、肝臓で代謝された乳酸がHco3-=アルカリ性となり体内が酸性に傾く(アシドーシス)を 防ぐことが出来、アシドーシスの治療にもなるのが、輸液治療ということです。
だとすると、一見ファンコーニ症候群で懸念されるhco3-の喪失
(腎尿細管アシドーシス(の、近位尿細管性アシドーシス))の治療に、
乳酸リンゲル液は有効かと思われますが、
これは本当に特殊な話なのと前置きを頂いたうえで、
ファンコーニ症候群を持病に持ち腎不全を併発した症状の治療に
乳酸リンゲル液を利用した場合、肝臓での乳酸の代謝が期待できないと解りました。
よって、炭酸水素ナトリウム(重曹)を別で投与しなければアシドーシスの改善にならないので、結局、炭酸水素ナトリウムの投与が必要になるというお話でした。
(黒田先生が学会で交流された現在進行形でファンコーニバセンジーの治療をされている
腎泌尿器科の専門の先生のご見解です。
改めて、ファンコーニ症候群の治療には炭酸水素ナトリウムは欠かせないという、
基本中の基本になるご見解です。
なので、これまた不安をあおるようで申し訳ございませんが、もし、ファンコーニ症候群の治療をされていて『腎・泌尿器科の専門のお医者さん』に行かれていても、そこで安心を覚えないでください。
上記の獣医さんのように、通常のアシドーシスとファンコーニゆへのアシドーシスの違いを理解して頂ければもちろん良いのですが、もしかしたら、専門の先生ほど重曹投与が必要なのに必要と診断されていないバセンジーさんがいらっしゃるかもしれません。
重曹治療の開始は、ファンコーニ症候群とはなんぞや??と前向きに向き合ってくださった獣医さんが、適切な検査で、適切な時期に、行うのがベストだと私は思います。
現在でも、血液ガス検査をせずに重曹投与に踏み切る獣医さんがいらっしゃいますが
緊急時には必ず血液ガス検査が必要になり、その結果無しでは治療ができませんので、
日ごろから血液検査・血液ガス検査・尿検査の定期的な検査をおすすめします。
又、横道にそれかけました
乳酸リンゲル液の話に戻ります。
乳酸リンゲル液には他にも欠点があり肝臓で代謝される容量を超える量が投与されたり、肝機能そのものが悪かった場合は、乳酸はそのまま血中に残り、乳酸アシドーシスを引き起こすそうです。
長年ファンコーニと共存したバセンジーは腎臓以外の臓器のダメージが少なからずあると思われます。ファンコーニ症候群で肝臓の数値が高い子も多いです。
又、ファンコーニと関係なくても、バセンジーの肝臓の問題を抱えている子は多いです。
肝臓の話はワタシの憶測もありますので横に置いておいたとして、
以前は、上記の理由から乳酸リンゲル液はファンコーニ症候群の治療には向かないというご判断(主治医が)だったと思いますが、そして、私自身ここまで乳酸リンゲル液がマイナスっぽい表現をしていながらどうかとも思いますが(爆)
、ファンコーニ症候群の腎不全で輸液が必要になった場合、結局どの輸液の内容をとっても栄養は足りず、不十分だということも解りました。というお話だったのです
ただし、重症でなければという前提のお話です。
生死を左右する治療をしなければならない場合は、近位尿細管性アシドーシスに更に乳酸アシドーシスが重なって相乗作用がおこらないよう懸念し、少しでも不安材料を持つ乳酸リンゲル液を避けることをおすすめします。
生理食塩水+必要な栄養や、酢酸リンゲル液+必要な栄養で輸液を行ってもらえることが、望ましいです。
ちなみに、乳酸は肝臓でしか代謝されず、肝臓が健康でなければ有害になってしまうかもしれませんが、酢酸は筋肉や他のところで代謝されHco3-になるそうです。
また、酢酸は乳酸ほどの副作用がないとか変わらないとか…いう記述もネット上で拝見しました。
よって、前回UPしたカリウム製剤が、グルコン酸がどーのアミノ酸がどーのと言っているお話のごとく、ファンコーニ症候群であれば特例の様な症状が出て、それに柔軟に対応した治療をご理解いただきたく、ヨロシクお願いしたい次第でございます
以上、大変長くなりましたが現時点での輸液の最新情報をUPしました
ふぅ~自分に拍手ぅぅ~
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復習がてら、同じ内容を繰り返しますが
ファンコーニ症候群で他の病気をも併発した場合
どちらかの病気の治療ばかりしても最善の治療にはなりません。
間逆になっても、ベースにファンコーニ症候群であることを加味して
治療しなくては、いけないのです

くららの最後でも書いていますが、腎不全を例にしますネ

腎不全の治療ばかりをしても最善な治療と言えず

ファンコーニの治療だけをしてもベストな治療と言えず

腎不全の治療をしつつ(通常の腎不全ではしない) ファンコーニ対策のケアも
取り入れなければ、 ファンコーニ症候群+腎不全の治療とならない理由。
まず、 腎不全とは…から復習します。
腎不全とは、腎臓が血液から老廃物を取り除くことができなくなっている為、
血液中の毒素が徐々に蓄積される状態です。(急性や慢性があります。)
ダメージが出ている部位は主に糸球体という部位になります。
治療の方向は
1.尿毒症物質の取り込み制限
2.残存している腎機能の維持
3.別経路からの尿毒症物質の排泄
です。
1.は食事制限のこと

尿毒症の元となるたんぱく質を制限します。
他に(腎不全では)カリウムやリンの制限(電解質)も含まれます。
2.腎臓は沈黙の臓器と言われるほどがんばりやさんで

血液結果(腎不全)に現れる頃には、すでに70%~75%の機能が
低下している状態と言われています。
なので、残りの25%~30%の正常な腎機能が
悪化しないように心がけなくてはいけないのです

3.これは、腸で毒素を吸着して便に出す薬(クレメジンなどの経口吸着剤)や
他、人間で言う人工透析のことです。
又、腎不全では脱水が進行します。
脱水は腎不全を悪化させる要因なので、補正しなければなりません。
そして腎不全になると体内の電解質もバランスを崩すため
よって、輸液療法(点滴)は腎不全の治療の根幹となるのです。
これにファンコーニ症候群の治療を取り入れるとなると
間逆のケアを取り入れなくてはいけなくなってきます。
(こちらも上記の1.2.3.に当てはめて↓↓)
1.沢山の栄養が尿から出て行きます


純粋なファンコーニ症候群の治療は 、体・筋肉をキープさせるために、
高たんぱくな食事

栄養を補正するために、高濃度な栄養の補給

腎不全を併発すると尿毒症を悪化させないよう、尿毒症物質を制限しなければいけません

なんとも、痛し痒しな問題にぶち当たります

何度も書きますが、ここで腎不全のケアだけを優先させてしまうと、
ファンコーニ症候群の症状(栄養が補正されない)が悪化するため最善のケアとはいえません。 反対に、ファンコーニのケアだけをすると腎不全は悪化してしまいます。
× 腎不全だけのケアをする。
× ファンコーニ症候群だけのケアをする。
▲ ファンコーニを加味して腎不全のケアをする。
(または、腎不全を加味してファンコーニのケアをする。)
腎不全・ファンコーニ、どちらかだけを優先させて治療しても
決して▲にも、まして◎のケアにも、ならないのです

では、どうしたらよいのか?
ファンコーニ症候群で尿に出てしまう栄養のことを加味しつつでは▲の状態にするさじ加減は?
腎不全で腎臓の残機能をキープできるよう、食事を考えます。
ただし、残念ながらファンコーニ症候群のケアを取り入れ腎不全が進むことも
腎不全のケアを取り入れファンコーニ症候群が進むことも
覚悟していなければなりません。
そういう▲なケアであったとしても現時点ではこれが最善の治療だと思います。
これは、血液ガス検査と血液検査の結果を取り入れながらになります。
純粋な腎不全ケアほど、たんぱく質制限をしてしまっては足りなくなくなりますし、
かといって 純粋なファンコーニケアほどにたんぱく質を足してしまっては、
腎臓にかなりの負担(どころか、尿毒症で寿命を縮めます。)をかけ
腎不全は悪化してしまいます。
よって、腎機能の状態を把握できる血液検査と尿検査
ファンコーニ症候群・アシドーシスの状態を把握できる血液ガス検査は
必ず必要な検査になります。
症状が進行すればするほど、血液ガス検査は必ず、必ず、必要です。
2.腎不全でダメージが出るのは糸球体といわれる部位、
ファンコーニ症候群でダメージを受ける部位は近位尿細管と言う部位、
このダメージが現れる部位の違いによって、間逆のケアが必要になるのです。
3.吸着剤の使用ですが、吸着剤を使用すると、
ファンコーニケアで必要なせっかくの栄養(カリウムなど)をも
吸着して便に出てしまいます。
腎不全では、控えなければとされるたんぱく質・カリウム・リンなどは
ファンコーニ症候群を持っていれば腎不全であっても
血液検査で低い(もしくは足りてない)結果が出ます。
摂取を控えたほうが良いものと承知の上ですが、
摂取しなければいけないと言うことです。
▲の状態がいかに長くキープできるか…が、イコール寿命になります。
(と、私は思います。)
こうやって、ファンコーニ症候群であり腎不全になってしまった場合や
他の病気になってしまった場合は、必ずファンコーニ症候群のケアをないがしろにせず
両方の病状の中間を行けるような治療をして欲しいのですが、
ここで、ようやく腎不全の治療で根幹となる輸液(点滴)のお話に入ります。
主治医の黒田先生に伺ったお話と、その後私なりに調べた内容を書きますので
後者の部分で解釈が間違っていたらスミマセン。 ワタシが理解できた時に訂正します

では、今でも十分長いのですが、もぅ少しお付き合いください。
上記にも書いている
腎不全では脱水が進行します。↑の治療で使われる輸液療法とは点滴のことで、通常腎不全では“乳酸(ラクト)リンゲル液”という点滴の利用がめずらしくありません。
脱水は腎不全を悪化させる要因なので、補正しなければなりません。
そして腎不全になると体内の電解質もバランスを崩すため よって、
輸液療法(点滴)は腎不全の治療の根幹となるのです。
輸液(点滴)の種類は色々とあり、患畜の状態に合わせて獣医さんの判断により使い分けられるかと思いますが、種類としては体液と浸透圧が丁度になる0.9%の食塩水でできている『生理食塩水』や、生理食塩水にカルシウムとカリウムが追加された、ただの『リンゲル液』。
他に、体内で生産される“酸”の中和をする為に乳酸や酢酸が添加されたのが『乳酸リンゲル液』・『酢酸リンゲル液』などです。(酢酸リンゲル液は、乳酸リンゲル液にかわるものという表現がされているサイトもありました。)
これらは主要な電解質(Na+、K+、Ca2+、Cl-)だけでなく、酸塩基平衡まで考慮して作られているとの事で、その為、腎不全になると体内で崩れる電解質や栄養・水分の補充に使われます。
さて、ここからが正念場です(爆)表現に悩んでた文面に入ります~頑張らねば

ファンコーニ症候群は、症状が進むとほぼ腎不全を併発してしまう様な気がします。
純粋なファンコーニ症候群のまま年を老い、寿命をまっとうできるに越したことはないのですが、どうやら今まで亡くなったファンコーニバセンジーちゃんのの死因を思い返すと、くららも含め腎不全の合併がトップと言っても過言でありません。
腎不全は腎不全でも、急性か慢性かの違いはあれど…です。
くららの場合はブログにも書きましたが、腎不全になりましたが輸液療法はしていません。
悪化しながらも輸液に頼らないでいれたのですが、頼る頼らないを判断する頃には、一気に崩れ出し、おしっこを作る機能が先に弱ってしまっていたから…おしっこが作れなければ、輸液療法は出来ないのです。
ちょと、話は脱線しました

ファンコーニ症候群で腎不全の場合、輸液療法が必要になるというお話に戻りますが、
通常、乳酸リンゲル液の特徴は『乳酸』が肝臓で代謝されHCO3-(重炭酸イオン)になる為、アシドーシスの予防が出来るという目的で利用されます。
脱水による水分補充と電解質の補充、肝臓で代謝された乳酸がHco3-=アルカリ性となり体内が酸性に傾く(アシドーシス)を 防ぐことが出来、アシドーシスの治療にもなるのが、輸液治療ということです。
だとすると、一見ファンコーニ症候群で懸念されるhco3-の喪失
(腎尿細管アシドーシス(の、近位尿細管性アシドーシス))の治療に、
乳酸リンゲル液は有効かと思われますが、
これは本当に特殊な話なのと前置きを頂いたうえで、
ファンコーニ症候群を持病に持ち腎不全を併発した症状の治療に
乳酸リンゲル液を利用した場合、肝臓での乳酸の代謝が期待できないと解りました。
よって、炭酸水素ナトリウム(重曹)を別で投与しなければアシドーシスの改善にならないので、結局、炭酸水素ナトリウムの投与が必要になるというお話でした。
(黒田先生が学会で交流された現在進行形でファンコーニバセンジーの治療をされている
腎泌尿器科の専門の先生のご見解です。
改めて、ファンコーニ症候群の治療には炭酸水素ナトリウムは欠かせないという、
基本中の基本になるご見解です。
なので、これまた不安をあおるようで申し訳ございませんが、もし、ファンコーニ症候群の治療をされていて『腎・泌尿器科の専門のお医者さん』に行かれていても、そこで安心を覚えないでください。
上記の獣医さんのように、通常のアシドーシスとファンコーニゆへのアシドーシスの違いを理解して頂ければもちろん良いのですが、もしかしたら、専門の先生ほど重曹投与が必要なのに必要と診断されていないバセンジーさんがいらっしゃるかもしれません。
重曹治療の開始は、ファンコーニ症候群とはなんぞや??と前向きに向き合ってくださった獣医さんが、適切な検査で、適切な時期に、行うのがベストだと私は思います。
現在でも、血液ガス検査をせずに重曹投与に踏み切る獣医さんがいらっしゃいますが
緊急時には必ず血液ガス検査が必要になり、その結果無しでは治療ができませんので、
日ごろから血液検査・血液ガス検査・尿検査の定期的な検査をおすすめします。
又、横道にそれかけました

乳酸リンゲル液には他にも欠点があり肝臓で代謝される容量を超える量が投与されたり、肝機能そのものが悪かった場合は、乳酸はそのまま血中に残り、乳酸アシドーシスを引き起こすそうです。
長年ファンコーニと共存したバセンジーは腎臓以外の臓器のダメージが少なからずあると思われます。ファンコーニ症候群で肝臓の数値が高い子も多いです。
又、ファンコーニと関係なくても、バセンジーの肝臓の問題を抱えている子は多いです。
肝臓の話はワタシの憶測もありますので横に置いておいたとして、
以前は、上記の理由から乳酸リンゲル液はファンコーニ症候群の治療には向かないというご判断(主治医が)だったと思いますが、そして、私自身ここまで乳酸リンゲル液がマイナスっぽい表現をしていながらどうかとも思いますが(爆)


なので乳酸リンゲル液を利用しても、酢酸リンゲル液を利用したとしても、
他の輸液でも、炭酸水素ナトリウムや他必要な栄養を足し、治療する必要があり、
ちゃんと足されるならば、(乳酸リンゲル液も)利用しても良いのでは…
というのが、先日のお話でした。
ただし、重症でなければという前提のお話です。
生死を左右する治療をしなければならない場合は、近位尿細管性アシドーシスに更に乳酸アシドーシスが重なって相乗作用がおこらないよう懸念し、少しでも不安材料を持つ乳酸リンゲル液を避けることをおすすめします。
生理食塩水+必要な栄養や、酢酸リンゲル液+必要な栄養で輸液を行ってもらえることが、望ましいです。
ちなみに、乳酸は肝臓でしか代謝されず、肝臓が健康でなければ有害になってしまうかもしれませんが、酢酸は筋肉や他のところで代謝されHco3-になるそうです。
また、酢酸は乳酸ほどの副作用がないとか変わらないとか…いう記述もネット上で拝見しました。
よって、前回UPしたカリウム製剤が、グルコン酸がどーのアミノ酸がどーのと言っているお話のごとく、ファンコーニ症候群であれば特例の様な症状が出て、それに柔軟に対応した治療をご理解いただきたく、ヨロシクお願いしたい次第でございます

以上、大変長くなりましたが現時点での輸液の最新情報をUPしました

ふぅ~自分に拍手ぅぅ~

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